今日は何の日?4月8日はタイヤの日 タイヤの歴史からリサイクルの現状まで

  • 2021年3月25日
  • 4月


皆さんは、普段タイヤについて考えることがありますか。

おそらく、かなりの車好きや、プロドライバーでもない限り、車を運転していてもタイヤを意識することは、なかなかありませんよね。

そんなタイヤにも記念日がありました。日本自動車タイヤ協会が4月8日を記念日にしています。

普段は意識しないほど生活に溶け込んでいるタイヤですが、もしタイヤがなかったら私たちの生活はとても不便なものになりますし、そもそも、文明の発展すらなかったでしょう。

そんなタイヤについて歴史や雑学をまとめました。新たな発見もあるかもしれません。

タイヤの日の由来や意味

タイヤの日は、日本自動車タイヤ協会が、春の全国交通安全運動が行われる4月と、タイヤをイメージした8日を組み合わせて決定しました。

たしかに、8を横にするとタイヤに見えますね。

タイヤの日は、広く一般のドライバーにタイヤへの関心を呼びかけ、タイヤの正しい使い方を伝えることによって、交通安全につなげることを目的としています。

また、今年は新型コロナウィルスの影響で例年通りとはいきませんが、例年であれば全国各地でタイヤ点検を行うなどのイベントが開催されています。

タイヤの歴史や雑学

知っているようで、意外と知らないタイヤのこと。タイヤの雑学をまとめました。

タイヤの歴史「車輪」なら5000年以上!「空気入りタイヤ」は19世紀から


タイヤの歴史「車輪」なら5000年以上!「空気入りタイヤ」は19世紀からのイメージ写真

陸上の輸送手段として最古のものは、ソリでした。
紀元前3000年ころ、チグリス・ユーフラテス川流域で興ったメソポタミア文明の担い手とされるシュメール人がソリに車輪を付けました。

これが、車輪の歴史の始まりで、なんと5000年もの歴史があることになります。

当時の車輪は、丸い木の板と木の棒を組み合わせただけの簡単なものでした。

しかし、ソリをひくよりもはるかに楽に荷物を運べるようになり、輸送能力は比べ物にならないほど上がりました。

この木だけを材料にした車輪は約3000年にわたって使われていました。その後、ローマ時代にケルト人が車輪の外周に鉄の輪を焼きはめるという技術をつくり、鉄の「タイヤ」が使われるようになりました。

鉄のタイヤが1900年近く使われたあと、ついにタイヤにゴムが使われるようになります。

しかし、初期のゴムタイヤは、それまで鉄がはめ付けられていたところがゴムに置き変わっただけで、現在のタイヤより速度も耐久性も、もちろん乗り心地も劣っていました。


ダンロップが開発した空気入りタイヤを使った自転車 1890年 の写真
ダンロップが開発した空気入りタイヤを使った自転車 1890年

現在の空気入りタイヤが生まれたのは1888年のことです。

イギリスの獣医だったダンロップが息子の自転車のタイヤに使ったのが始まりとされています。

一時期テレビのCMで「タイヤはダンロップから始まった」というキャッチコピーが使われていましたが、発明者が創業した会社名がそのままブランド名となり今に受け継がれているということです。

そして、この空気入りタイヤを初めて自動車に使ったのが、フランスのミシュランです。

1895年に開催されたパリからボルドーを往復する耐久レースで使われ、優勝はしなかったものの、レースの途中で時速60キロという当時では考えられないスピードを出して走っていたそうです。

そのことが話題になり、空気入りタイヤが普及するきっかけとなります。



タイヤの色が黒い理由

タイヤの色は黒。当たり前ですよね。・・・では、なぜタイヤは黒いのでしょうか。

これには、ちゃんとした理由があります。タイヤのゴムには強度を上げるためにカーボンブラックという粉が大量に混ぜられています。

カーボンといえば、皆さんがイメージされるとおり、もともと印刷用のインクとして使われていたものです。そのため、タイヤが黒くなるのです。

このカーボンブラックを混ぜると、ゴムの分子のつながりが高まって、しなやかさや耐久性が簡単に確保できるとのことです。その結果、従来のものよりも強度が3~4倍上がったとされています。

近年は同じ補強材としてシリカも多く使用されるようになってきていますが、カーボンブラックをタイヤに混ぜるようになってから100年近くを経たいまも、これに代わる素材は発明されていないのが現状です。

ちなみに、カーボンブラックを入れる前のタイヤは白色や飴色でした。輪ゴムなど天然ゴムをそのまま利用した製品を思い浮かべるとイメージがわくと思います。

タイヤに空気がはいっている理由

現在のタイヤは空気が入っているものが主流です。自転車や自動車ならほぼ100%でしょう。

そのため、自動車は空気圧の点検をしなければならないし、自転車でも定期的に空気を入れなければならない、となにかと大変ですよね。

タイヤに空気が入っている理由としては、2つあります。

1つ目は、衝撃をやわらげるためです。これは想像しやすいでしょう。

馬車をイメージしてもらうとわかりますが、空気のない車輪を使った乗り物はガタガタしてお尻が痛い感じがしますよね。

タイヤの中の空気は、路面の凹凸から発生する衝撃を吸収し、ガタガタするのを防ぐ役割があります。普通に車に乗っていてもお尻が痛くならないのは、空気のおかげです。

2つ目は、車の重さを支えるためです。

タイヤの機能としては、走ること以外にも車を支えることがあります。

タイヤの空気がなくなってくると、タイヤが車の重さに耐えられず、スピードが落ちてきます。

自転車のタイヤの空気が抜けてくると、ペダルが重くなるのも同じ理由です。

空気の要らない夢のタイヤ!?これでパンクともさよなら!


空気の要らない夢のタイヤ!?これでパンクともさよなら!のイメージ画像
出典:ミシュラン社

タイヤに空気が入っていることの理由や必要性をご説明しましたが、近年では空気が要らない「エアレスタイヤ」が開発されています。

トーヨータイヤでおなじみの東洋ゴム工業では、2017年9月に空気を入れる必要がない「エアレスタイヤ」を開発したことを発表しました。

「空気がなくて大丈夫なの?」と不安になってしまいますが、エアレスタイヤはタイヤの内部に骨格の役割を果たす特殊な樹脂が交互に交差していて、それが車の重さを支えるそうです。

一番画期的なのは、空気が要らないため、パンクしないことです。

さらに空気圧の調整などのメンテナンスもいらなくなる、パンクに備えた予備タイヤが要らなくなるので、車の軽量化や燃費の向上につながります。

このエアレスタイヤは東洋ゴムだけでなく、ほかの企業でも開発されています。

アメリカのゼネラル・モーターズでは、2019年6月にミシュランとこのタイヤを共同開発したと発表していて、早ければ2024年にもゼネラル・モーターズの自動車に取り付けられるそうです。

また、ブリヂストンや住友ゴム工業でも開発をしています。

どの企業でもまだ乗り心地やコストなどの面で課題が残っているようですが、これらのタイヤの見た目はとても未来的でかっこいいので、実装されるのが楽しみですね。

じつは、このエアレスタイヤ、自転車ではすでに実用化されています。

自転車のエアレスタイヤは、タイヤの中にゴムが詰まっていたり、硬い素材で筒状になっていたり、タイヤのホイールと一体になっていたり、といくつか種類があります。

価格についても、普通のタイヤより少し高いくらいなので、頻繁に自転車のタイヤがパンクしてお悩みの方はエアレスタイヤにしてみてはいかがでしょうか。

参考:エアレスタイヤ技術「noair(ノアイア)」東洋ゴム公式ページ



廃タイヤはリサイクルの優等生!様々な形で再利用されている。

日本では年間に約9,400万本のタイヤが廃タイヤとして処分され、その総重量は約100万トンにもなっています。

タイヤは腐敗しにくいため、自然空間に放置してもそのまま残ります。近年問題となっているプラスチックごみと同じ問題を起こし、環境に悪影響を与えます。

そのため、廃タイヤについては、使用後の流れも早くから整備され、様々な形で再利用されています。

リユースによる再利用


タイヤのリユースによる再利用のイメージ。リトレッドタイヤの製造工程の写真

リユースは、廃タイヤをそのままタイヤとして再利用する方法です。

廃タイヤの中でも比較的状態のいいタイヤは、国内や海外で中古タイヤとして再利用されています。

路面と接する部分に新しいゴムを貼付け、タイヤの機能を復元して再使用する「リトレッドタイヤ(再生タイヤ・更生タイヤ)」というものもあります。バスやトラック、飛行機には比較的よく使用されています。

また、公園や学校の遊具、港の防舷材として再利用されることもあります。

マテリアルリサイクルによる再利用

マテリアルリサイクルは、廃タイヤを加工して別の製品として再利用する方法です。

この場合、タイヤは細かく粉末状にされ、滑り止めの原材料やマットや歩道舗装材に利用されるほか、アスファルトや新幹線の騒音防止のための材料にもなります。

石炭使用量の削減に貢献!サーマルリサイクル

サーマルリサイクルは、廃タイヤを燃やし、その際発生した熱エネルギーを回収して利用する方法です。

廃タイヤの約50%がこの方法で再利用され、タイヤの原材料が石油製品とほぼ同じであることから、石炭の代替燃料として利用が促進されています。特に、製紙産業やセメント産業で活躍しています。


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