今日は何の日? 4月13日は喫茶店の日 由来と歴史と少し雑学

  • 2021年3月26日
  • 4月


本来の語源からいうと、お茶を楽しむから「喫茶店」のはずですが、コーヒーを楽しむお店に「喫茶店」と名付けたのは、いま振り返ると見事な名付け方だなと感心してしまいます。

今でこそ「カフェ」とも言いますが、当時そのまま「カフェ」と名付けたら、ここまでに日本に定着しなかったかもしれません。

喫茶店の日の由来 日本初の本格的な喫茶店がオープンした日


喫茶店の日の由来 日本初の本格的な喫茶店がオープンした日のイメージ写真

喫茶店の日は、1888(明治21)年4月13日、東京・上野に日本初の本格的な喫茶店「可否茶館(かひいさかん)」がオープンしたことにちなんだ記念日です。

可否茶館は洋館造りで、1階がビリヤード場、2階が喫茶室となっていました。

コーヒーは当時ハイカラな飲み物として、上流階級の人々の間で人気だったそうですから、お店も超ハイカラだったのでしょう。

今風に言うと、最先端のトレンドスポットでインスタ映えもするお店・・・かな?

とはいえ、ちょっとお値段の方が・・・

当時、もりそば1杯が1銭ぐらいのところ、コーヒー1杯が1銭5厘、牛乳入りコーヒーが2銭だったのに加えて、席料も必要で1銭5厘もした。値段が高すぎたこともあり「可否茶館」は、3年もたずに閉店してしまいました。

確かに高いですね。でも上流階級の人はお店には来なかったのでしょうか。もりそばの2~3倍の値段でも余裕で払えそうなものですが。

それとも、お屋敷でメイドさんや執事が淹れてくれたコーヒーを飲むのが普通で、街のお店でコーヒーを飲むという意識がなかったのかもしれません。

コーヒーが一般のちょっとハイソ(死語)な人々、いわゆる中流階級ですね。このハイカラさんと呼ばれた人々に普及したのは明治時代末から大正時代にかけてです。

この当時、「カフェー」と呼ばれる喫茶店が全国的に普及し、喫茶店ブームとなりました。

純喫茶など今でも当時の趣を残す喫茶店は、この大正時代から昭和初期の趣を残しているものが多いですね。

純喫茶って何?それなら不純喫茶もあるのか? その由来と語源


純喫茶って何?それなら不純喫茶もあるのか? その由来と語源 のイメージ写真

私の住む愛知県西部は、喫茶店王国で街の至るところに喫茶店があります。全国的に有名になった「モーニング」も、当地ではほんと盛んです。

個人的には過剰サービスだと思いますけどね。

さて、ちょっとおしゃれな喫茶店のひとつに「純喫茶」というものがあります。さきほど触れた昭和のレトロな趣を漂わせている喫茶店というイメージがありますが、みなさんはいかがでしょうか。

ところで、なぜ「純喫茶」と呼ぶのでしょうか。普通の喫茶店とは違うのか、それとも「不純」な喫茶店でもあるのかと思ったら、半分あたりでした。

「純喫茶」の言葉の由来は、女性の接客がメインの「特殊喫茶」と区別するために使われるようになりました。

「不純」じゃなくて「特殊」扱いにしていたのですね。ふふふ。

さきほど、大正時代にかけて「カフェー」が普及したと述べましたが、そのなかには、昼はコーヒーを提供して喫茶店として営業し、夜はバーやクラブとなって、女性ホステスが接客してアルコールを出す、といった形態のお店が登場しました。

今で言うとキャバクラのようなものでしょうか。

このような女性の接客をメインとするカフェーを、「特殊喫茶」「社交喫茶」と呼ぶようになりました。

このため、これらの形態のお店と区別するために、純粋にコーヒーの提供をウリにする喫茶店は「純喫茶」という名前で呼ばれるようになったということです。

不純喫茶、いえ特殊喫茶はその後しだいにサービスがエスカレートしてしまったため警察の監視下に置かれるようになっていきます。

かくして純喫茶は昭和、平成の時代を超え、レトロな喫茶店ブーム再燃中の今に残ったということです。



「カフェ」「喫茶店」「珈琲店」の違いは?

大正時代には「カフェー」の名前で広まった喫茶店、戦後になると「喫茶店」が巻き返した感があります。年配の人でカフェという人はあまりいませんものね。

一方で、スターバックスをはじめとするシアトル系とも言われた新たな「カフェ」が日本にも上陸。スターバックスは「スタバ」と呼ぶ人が大半でしょうが・・。

スタバのことを、喫茶店かカフェかと言ったらカフェに分類されるような。

このようにコーヒーを提供するお店ですが、大別すると「カフェ」「喫茶店」「珈琲店」と名称が分かれます。
この違いには根拠があるのでしょうか。

まず「カフェ」と「喫茶店」についてです。

食品営業許可申請の際の「飲食店営業」と「喫茶店営業」の種類で分かれます。

アルコール提供の有無よりも、フードメニューの比率が高いなら飲食店営業になります。しかしコーヒーなどをウリにしていくのでしたら「カフェ」と名乗ることが多いようです。

ドリンクメニュー中心ならそのまま「喫茶店」ですね。もちろん「カフェ」と名乗っても問題ありません。

すると「喫茶店」と「珈琲店」との違いは何?

となりますよね。これには明確な定義はありません。

傾向としては、喫茶店はメーカーから既に煎られた豆を仕入れ、お店では淹れる作業が中心。なので、他のドリンクやスイーツ、ランチなどにも力を入れている印象が強いです。

一方で、「珈琲店」は生の豆を仕入れ、お店で自家焙煎してコーヒーを提供するというコーヒーコダワリが強い印象です。

あくまで私の印象なので、必ずしもすべてが当てはまりませんのでご注意ください。

「喫茶」という言葉の語源。お茶の広まりとともに

「喫茶店」のことについてお話ししてきましたが、そもそも「喫茶」という言葉、冒頭でもふれたとおり、お茶を楽しむから「喫茶」なのは、感覚的にわかりますよね。

「喫茶」という言葉、元々は鎌倉時代に中国から伝わったお茶を頂いて、その効用をたしなむ習慣や作法を指す言葉だったそうです。

日本にお茶が初めて伝わったのは奈良時代とも言われています。大変な高級品で広まらなかったようです。鎌倉時代に再度日本に入ってくるようになって、禅宗とともに普及しました。

臨済宗の開祖、栄西が鎌倉第三代将軍・源実朝にすすめたところ、大のお気に入りに。

座禅を組み、長時間自分自身と向き合わなければならない禅僧にとって、お茶は眠気覚ましに最適だったと考えられます。

カフェインが知られていない当時、お茶は緊張感を保ち、集中力を高めるための神秘的な飲み物だったのでしょう。

このあたり、イスラム教とコーヒーの関係にそっくりです。イスラム教徒の場合、夜の礼拝まで起きていられないから眠気覚ましにコーヒーが普及したとか。

洋の東西、宗教が違えども、人間が考えることは同じですね。