太陽神戸三井銀行とか、三菱東京UFJ銀行とか・・
その昔、といっても1990年代の話ですが、「太陽神戸三井銀行」というえらく長い名前の銀行があったことを覚えていますか?当事者の方が読んでいたりして。
その後、「さくら銀行」になり、住友銀行と合併。三井の名が復活して、現在の「三井銀行」です。
三菱UFJ銀行も「三菱東京UFJ銀行」と、合併時は合併前の企業名をすべて並べた社名でしたね。
特に前者の太陽神戸三井銀行の時代は、バブル崩壊と不良債権処理、公的資金注入もささやかれるなか、銀行は経営体力維持や実質的な救済を目的に合併が相次いでいました。
一方で世間の銀行に対する眼は厳しくて、週刊誌を中心に連日の銀行バッシング。
銀行憎けりゃ行名も憎いらしくて、名前を並べただけのセンスの無さだとか、両行の勢力争いが、旧行名の位置に現れているとか、言いたい放題。そりゃ、「さくら銀行」に改名もしたくなりますわww
注:私は銀行関係者ではありません。一匹狼の貿易屋です。
さて、当時中高生ぐらいだった私、これらのゴシップ記事を鵜呑みにして、日本的経営のダメな部分だと信じておりました。まさに中二病。
ワクチンでネタを振りまいているアストラゼネカ社も、合併前の会社名をつなげて出来た社名だった
なぜ、合併後の企業の名前についていきなり語り出したのか。今話題の新型コロナのワクチンです。
65歳には効かない?とか、英国が売り惜しんでEUが激おことか、特に話題を振りまいている「アストラゼネカ社」。
ネット界隈では「あきすとぜねこ」との関連性とか、「スキトキメトキス」とは違うのかとか言いたいことを言っていますが、たしかに不思議な名前。他はファイザーとかモデルナとか短い社名なのにね。
注:あきすとぜねこ・・・昭和時代の日本で流行した恋占い、または言葉遊びの一種。アイドルグループ、光GENJIのビデオのタイトルにもなっているらしい。
注:スキトキメトキス・・・恋の呪文らしい。アニメ「さすがの猿飛」より。
その不思議な名前の疑問が解けました!この名前も合併によるものだったのです。
ヤフーの署名記事を読んていたのですが、文中に
「同社は、北欧最大級の製薬会社であったスウェーデンのアストラ社が、1999年にイギリスのゼネカ社を買収・合併してできた会社である。」
Yahoo!ニュース「アストラゼネカ社を遠ざけ始めたEUと、イギリスのワクチン優先確保疑惑。日本政府の不可解な対応」
とあったのです。なるほど!
「アストラゼネカ社を遠ざけ始めたEUと、イギリスのワクチン優先確保疑惑。日本政府の不可解な対応」Yahoo!ニュース
(もちろん社名が題材のニュースではありません。興味深い内容なので記事を読んでみてください)
世界最大にして最強の銀行も、同じく合併前の行名の連結型だった
そういえば、私の本業である貿易で、海外からの着金があった時、ドル建て送金だと必ず決済に絡んでくる「JPモルガン・チェース銀行(JPMorgan Chase & Co)」。
これもJPモルガン銀行とチェース・マンハッタン銀行の合併によってできた銀行で、少しカットしてあるものの、名前を並べただけだったりする。
この世界、考えることや行動はみんな同じなのねと感心するやら呆れるやら。
ただ、外国人と付き合っていて思うのは、結構なんでも「ルーツ」を大事にすること。某国(日本?)のように企業のトップの意地の張り合いじゃなくてお互いのルーツを大切にするという事なのかもしれません。
そういう点では、長すぎる銀行名も何だかなーでしたが、合併した結果、アルファベット2,3文字の会社に変わるのも寂しいぞ。この手の話に最適解は無いのでしょう。