「ラニーニャ現象が起こると厳冬」のジンクスを覆す1月の平均気温。諏訪湖の「御神渡り」も発生せず


だいぶ遅くなっての記事の作成となってしまいました。

気象庁は2月1日、1月の天候のまとめを発表しています。

気象庁、1月は全国的に気温の変化が大きかったが、東京以西で平年よりやや高めの気温だったと発表


出典:気象庁

「気温は上旬は平年より低く、下旬は高くなるなど、全国的に気温の変化が大きくなった。 東日本の日本海側は降水量はかなり多く、記録的な大雪となった所があった。」としています。

年末年始の寒波、福井県でまたしても高速道路で立ち往生を招いてしまった中旬の大雪、九州各地でも雪が降ったり長崎などかなりの積雪を記録したところがあります。

去年が異常な暖冬だったこともあるのか、随分と寒かった気がするのですが、1月を通してみると、北海道、東北、新潟あたりまでが、平年より寒く、東京以西は平年より暖かかったことになります。

●1月の平均気温と平年差
 札幌 -4.4℃(-0.8)
 仙台  1.2℃(-0.4)
 新潟  1.9℃(-0.5)
 東京  5.4℃(+0.2)
 名古屋 5.0℃(+0.5)
 大阪  6.1℃(+0.1)
 福岡  6.9℃(+0.3)
 那覇  16.8℃(-0.2)

諏訪湖は一度は湖全体が凍る全面結氷となるも、「御神渡り」は出現せず。

長野県中部の諏訪湖も1月中旬の寒気による冷え込みでどんどん表面が凍って、1月13日には全面結氷、全面が凍ったと発表されました。諏訪湖の全面結氷は、2018年の1月以来3年ぶりです。「神様の通り道」とも呼ばれる、氷が割れつつせりあがる「御神渡り」という現象への期待も膨らみました。

ところが、その後のぽかぽか陽気で全く冷え込まず、氷は解ける一方。2月3日の朝、今季を御神渡りのない「明けの海」と宣言した。このグラフをみると一目瞭然ですね。1月下旬の気温の上振れが凄まじい。


出典:気象庁

明けの海は3季連続で、平成以降の33年間で24回目です。つまり最近は3分の2の割合で、湖がまともに凍らなかったということになります。

この「明けの海」ですが、室町時代中期の1443(嘉吉3)年から残る御神渡りの記録「御渡(みわたり)帳」などから578年間で通算74回目。

江戸時代初期の1600年代は100年間でたった1回しかなかったとされ「かつての冬の諏訪湖は凍って御渡りができることが当たり前だった」ようです。戦後は明けの海が増え始めて37回も数えられています。

出典:諏訪観光協会

湖に流れ込む生活用水、湖岸の埋め立てなど、気温以外の要素もあると思いますが、特に平成以降の数字を見ると、気候変動はすでに起こり始めているのかと、いやな感じがしてなりません。

ちなみに、この諏訪湖の全面結氷を観測しているのは、近くの八剱神社(やつるぎ)という神社の宮司さんです。八釼神社は諏訪大社上社の摂社なので、諏訪大社の命を受けたのでしょうか。

御神渡りが発生すると諏訪市の「八剱神社」による拝観式が行われ、古くから伝わる記録を書き留めた御渡帳を元にその年の世相を占い、それを、「諏訪大社」を通じて宮内庁に言上、気象庁にも伝えられるそうです。