雨水(二十四節気)
「雨水(うすい)」は、「二十四節気」の一つで、立春に続く2番目の節季です。現在広まっている定気法では太陽黄経が330度のときで毎年2月18日か19日になります。2021年は2月18日です。
雪や氷が解けて水となり、雪に代わって雨が降り始める頃という意味で、文字通り「雨水」ということなのですね。積雪の多い地域では、実際にはまだまだ積雪量はピークを付ける頃ですが、この時節から寒さが峠を越え、暖かくなり始めます。(あくまで中国・河南省あたりが発祥の歳時記ですからね。)
東京以西の太平洋側では、植物の草や木も芽を出し始め、日ごとに春を感じさせます。年によっては、この頃に春一番が吹き、鶯(ウグイス)の鳴き声が聞こえ始めるところもあります。
江戸時代の暦の解説書「こよみ便覧」には「陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となれば也」という記載があります。江戸時代の商家では「雨水」からひな人形を飾ると良縁に恵まれると言われ、農家では昔から「雨水」を農耕の準備を始める目安としてきました。
冥王星発見の日
惑星の並び方の順番を、「水金地火木、土天海冥」と覚えたか、「・・土天冥海」で覚えたかで、世代の違いを感じるのですが、今の子たちは格下げされた「準惑星」として習っているのでしょうか。興味深いところです。
天王星の動きが怪しいから存在が予測されていた「冥王星」
1930(昭和5)年2月18日、アメリカ・ローウェル天文台の天文学者クライド・トンボー(Clyde Tombaugh、1906~1997年)が太陽系第9惑星「冥王星」を発見しました。
内側の天王星の周回の動きに乱れがあったことから、もう1つの惑星、即ち太陽系の一番外側の惑星の存在は予言されていましたが、予想をあまりにも下回る15等星という暗さのため、冥王星の発見が遅くなりました。
その暗さから、ギリシア神話の冥府の神ハデスの呼称から「プルート(Pluto)」と名付けられました。
日本語では「冥王星」「幽王星」「プルート」など様々な名前で呼ばれていましたが、太平洋戦争中に外来語(カタカナ語)を禁止された1943年に東京天文台が「冥王星」を採用。以後、定着していきます。
この「冥王星」という名称は、現在、中国など東アジア漢字圏で共通して使用されています。
冥王星の直径は2370km。地球の「月」が直径3474kmなので、地球の衛星「月」よりも小さい惑星でした。また、冥王星には5つの衛星が発見されています。さて、この冥王星の小ささが冥王星に悲劇(?)をもたらします。
「準惑星」に格下げされた「冥王星」
2005年に冥王星よりも大きいエリスが見つかります。これは「第10惑星」ではないかと話題を集めました。
しかし、このエリスという惑星候補、冥王星とともに、大きさも微妙、公転軌道の楕円形具合や、他のメジャーな惑星と比べた傾き具合も同様に大きく、惑星としての立場が微妙になります。そして、いよいよ冥王星も含めて、惑星とは何か、と新たに定義しなければならなくなりました。
その結果、冥王星は惑星から外れ、準惑星という新しいカテゴリーに入れられることになりました。現在5つの天体が準惑星とされています。
嫌煙運動の日
今では、定着した禁煙・分煙。この流れの起こりは「嫌煙運動」からはじまりました。ずいぶん強烈な表現ですが、それだけいたる所でタバコが吸われていたのです。
嫌煙運動の日は、1978(昭和53)年2月18日、東京・四谷で約40名の有志が集まり「嫌煙権確立をめざす人びとの会」が設立されたことにちなんで制定された記念日です。
当時の日本では受動喫煙防止など非喫煙者の権利を保護しようとする動きはほとんどなかったものの、この会が「嫌煙権」という新しい言葉を造り、嫌煙運動をアピールしていきました。
「嫌煙権」という新語や活動の目新しさもあり、多くのマスコミがこの集会を一斉に報道したことによって、その後嫌煙運動が全国的に広がっていくこととなりました。
エアメールの日
1911(明治44)年2月18日に、インドで飛行機による世界初の郵便物が運ばれたことにちなんで制定された記念日です。この、飛行機による郵便物の運搬は、インド・アラハバードで開かれていた博覧会のアトラクションのひとつとして行われたものでした。
約13分間の飛行の後、会場から約8km離れたナイニ・ジャンクション駅に約6,500通の手紙やはがきが無事届けられました。
今でも記念切手の多くにデザインされているクラシカルな飛行機は、この時に使用された「ハンバー・ソマー複葉機」が描かれることが多いそうです。
その他の2月18日の記念日
このほか2月18日の記念日として、方言の日(鹿児島県大島地区)、防犯の日、「森のたまご」の日、かの子忌 などがあります。
2月18日の誕生花と誕生石
2月18日の誕生花:「タンポポ」「アルストロメリア」「白いキンギョソウ」
タンポポの花言葉の「愛の神託」「神託」は、古くからヨーロッパではタンポポの綿毛を使って恋占いをしていたことに由来します。「別離」という花言葉は、綿毛が飛んでいく様子にちなみます。
アルストロメリアの花言葉の「持続」は、アルストロメリアの花持ちのよさに由来するようです。「エキゾチック」という花言葉は、花びらの内側にオレンジなどの鮮やかな線状の斑点が入り、華やかな雰囲気を感じさせるその花の姿から付けられたとされています。
2月18日の誕生石:「オレンジトパーズ」「アメジスト」
オレンジトパーズは2月18日誕生石です。トパーズは11月の誕生石でもあります。
2月18日生まれの有名人・芸能人(敬称略)
始皇帝(嬴政) 秦王・初代皇帝 元前259年2月18日 – 紀元前210年9月10日
上杉謙信 戦国大名 1530年2月18日~1578年4月19日
オノ・ヨーコ 芸術家 1933年2月18日
斎藤雅樹 プロ野球選手、指導者 1965年2月18日
高島彩 フリーアナウンサー 1979年2月18日
TETSUYA (EXILE) パフォーマー 1981年2月18日
久松郁実 タレント、ファッションモデル 1996年2月18日